入院や介護施設への入居が決まったとき、
- どんな服を用意すればいいのか分からない
と迷われるご家族は少なくありません。
前開きがいいのか。どのくらいゆったりしたサイズがいいのか。ズボンはどんな形が履きやすいのか。
せたがや介護では、日々ご相談を伺う中で、「介護用だからこの服」ではなく、ご本人が着替えのどこで困っているのかを見ることを大切にしています。
この記事では、身体の動きや着替え方に合わせた衣類選びの目安をご紹介します。
動きに合わせた目安(トップス)
腕を上げたり、かぶる動作が無理なくできる方
ご自身で腕を上げたり、頭から服をかぶったりする動作が無理なくできる方には、かぶりタイプのトップスもおすすめです。
首元がきつすぎず、伸びのある素材を選ぶと着替えやすくなります。
手が上がりにくい方
腕を高く上げる動作が難しい方には、前開きのトップスがおすすめです。
頭から服をかぶる動作を減らせるため、着替えの負担を軽くできる場合があります。
指先や手の力が弱い方
大きめボタンや、留め外しがしやすい前開きタイプがおすすめです。
例えば、軽い力で留められるスナップボタン、つまみやすい大きめボタン、貼るだけで留められるワンタッチテープなどがあります。
ズボンは、「おしりスルッとパンツ」もおすすめです。すべりのよい裏地と、ゆったりめのウエストゴムで、手の力が弱い方でも引き上げやすいように工夫されています。
おすすめの衣類
着替えに介助が必要な方
介助を受けながら着替える方には、前開きで、生地がやわらかく、よく伸びる衣類がおすすめです。
腕を通す、袖を引き上げるといった動作がしやすいかも確認しましょう。
動きに合わせた目安(ズボン)
ご自身で立って、ズボンを上げ下げできる方
ご自身でズボンを上げ下げできる方には、ウエスト総ゴムで、伸びのある素材のズボンがおすすめです。
お腹まわりを締め付けすぎず、手をかけやすいウエストかどうかも確認しましょう。
立つのが不安定な方・片手でズボンを上げ下げする方
後ろ側を引き上げやすいズボンがおすすめです。手すりにつかまりながらでも、上げ下げがしやすくなります。
腰が曲がってきた方
股上が深く、後ろ側にゆとりのあるズボンがおすすめです。背中が出にくくなります。
車椅子で過ごす時間が長い方
座った姿勢で裾が上がりにくいズボンや、股下が長めのズボンがおすすめです。立ったときではなく、座ったときの丈で選びましょう。
紙パンツを利用されている方
お腹まわりやお尻まわりのボリュームが増えるため、今までのズボンが窮屈になることがあります。ただし、必ずワンサイズ上げる必要はありません。今までのズボンで窮屈さがなければ、同じサイズで問題ない場合もあります。
サイズだけでなく、ウエスト総ゴム・股上が深い・お腹まわりやお尻まわりにゆとりがある、といった形のズボンがおすすめです。
施設や車椅子では座って過ごす時間が長いため、座った状態でも次の点を確認してみてください。
- お腹が苦しくないか
- 背中が出ないか
- 太ももが突っ張らないか
動き以外にも確認したいこと
- 洗濯の環境:施設などで乾燥機を使う場合は、乾燥機対応の衣類を選びましょう。
- 今気になっていること:背中が出やすい、ズボンがずり落ちる、袖がずり上がるなど、困りごとから選ぶ方法もあります。
- ご本人の気持ち:自分で選びたい気持ちがあれば、関われる部分を残しましょう。
- 施設や病院からの指定:前開き、乾燥機対応、名前記入など、施設ごとに衣類の条件が決められている場合があります。購入前に確認しておくと安心です。
迷ったら、まず「どこで困っているか」を確認
介護服を選ぶときに迷ったら、まずは「ご本人が着替えのどこで困っているのか」を確認してみてください。
- 腕が上がりにくい → 前開きのトップス
- ボタンが留めにくい → スナップボタンやワンタッチテープ
- ズボンを引き上げにくい → 総ゴムで引き上げやすい形
- 腰が曲がっている → 股上が深く、後ろにゆとりのあるズボン
- 車椅子で過ごす時間が長い → 座った状態で丈やお腹まわりを確認
というように、困りごとから考えると選びやすくなります。
衣類は、ただ身につけるものではなく、ご本人ができることを続けたり、毎日を快適に過ごしたりするための道具のひとつです。
すべてを最初から完璧に決める必要はありません。実際に生活が始まってから分かることもありますので、必要に応じて少しずつ調整していきましょう。
記事を読んでも「自分の場合はどう選べばいい?」と迷われたら、お気軽にご相談ください。
ご本人の身体状況や生活環境を伺いながら、一緒に衣類を考えます。
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