「もっと食べて」と思っていませんか?
高齢のご家族の食事量が減ると、
- もう少し食べてほしい。
- 体力が落ちてしまうのでは。
と心配になりますよね。
しかし、食欲が落ちているときに、食事の量だけを増やそうとしても、思うように食べられないことがあります。
そんなときは、「たくさん食べてもらう」よりも、「少ない量でも必要な栄養を摂れる工夫」が大切です。
食事の見た目はそのままで栄養をアップ
食事量が少ない方では、一品ごとの栄養を少し増やすだけでも役立つことがあります。
例えば、
- 卵焼きに砂糖やマヨネーズを混ぜる
- 卵焼きに鮭フレークや鶏そぼろを入れる
- 味噌汁に揚げ玉を加える
- ヨーグルトに練乳を加える
このような工夫なら、見た目の量を大きく変えずに、エネルギーを補いやすくなります。
品数を増やしすぎないことも大切です
- 栄養をつけてもらいたい。
と思うと、おかずを何品も並べたくなるかもしれません。
でも、食欲が落ちている方の中には、たくさん並んだ食事を見ただけで、「食べきれない。」と感じてしまう方もいます。
そんなときは、一品ずつの栄養を高めることで、「これだけ食べればいい。」という安心感につながることもあります。
エネルギーとたんぱく質を一緒に摂る
筋肉を維持するためには、エネルギー(カロリー)だけでなく、たんぱく質も大切です。
例えば、
- 牛丼
- 親子丼
- 寿司
- 肉豆腐
- 卵がゆ
- ピザ
- グラタン
- ドリア
- チーズバーガー
などは、エネルギーとたんぱく質を一緒に摂りやすい料理の一例です。
おやつも栄養補給になります
三食で十分に食べられない方では、おやつを活用する方法もあります。
例えば、
- プリン
- アイスクリーム
- カステラ
- シュークリーム
- 肉まん
- ピザまん
などは、エネルギーだけでなく、たんぱく質も補いやすいものがあります。
「おやつだから栄養にならない。」と決めつけず、食べられる時間に無理なく取り入れることも一つの方法です。
「食べられること」を大切にしましょう
食欲が落ちているときは、栄養バランスだけを考えすぎるより、まずは「食べられること」を大切にしてみても良いでしょう。
好きなもの、食べやすいもの、「今日はこれなら食べたい。」と思えるものを取り入れることが、食べることの「喜び」や「楽しさ」を呼び起こし、結果として食べる意欲と栄養につながることも少なくありません。
まとめ
高齢になると、一度に食べられる量が少なくなることがあります。
そんなときは、食事の量を無理に増やそうとするのではなく、少ない量でも栄養を補いやすい工夫を取り入れてみましょう。
毎日の食事は、栄養を摂るだけでなく、「おいしい。」「食べられた。」という喜びや楽しみを感じられる大切な時間です。
ご本人のペースを大切にしながら、無理なく続けられる方法を見つけていきましょう。
参考・出典:厚生労働省「令和5年国民健康・栄養調査結果の概要」、厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」、医療法人静実会 ないとうクリニック 在宅訪問管理栄養士 伊藤清世氏「お食事・栄養の困りごとを解決!明日から使える、お手軽&安心安全な食事提供のコツ」(2026年受講)
※本記事は、伊藤清世氏のウェビナーで学んだ内容を参考に、介護を始めたご家族向けに再構成しています。持病があり食事制限を受けている方は、自己判断で食事内容を変更せず、主治医や管理栄養士などの専門職へご相談ください。



