「食べやすいから、お粥にしよう」は要注意

高齢のご家族の食欲が落ちてきたとき、

  • ご飯より、お粥の方が食べやすいかな。

と思うことはありませんか?

実際に、噛む力や飲み込む力が弱くなった方にとって、お粥は食べやすい食事の一つです。

しかし、お粥に変えるときには、一つ知っておきたいポイントがあります。

お粥はエネルギー量が少なくなります

「お粥を食べているから大丈夫」は、過信かもしれません。

お粥は水分が多いため、同じ150gでも、ご飯よりエネルギー量が少なくなります。

例えば、

  • ご飯150g:約234kcal
  • 全粥150g:約98kcal

食べやすくなる反面、エネルギー(カロリー)の摂取量が少なくなりやすいため、食事量が減っている方では体重減少につながることもあります。

お粥に「ちょい足し」がおすすめです

お粥を食べること自体が悪いわけではありません。

大切なのは、食べやすさを保ちながら、栄養も補うことです。

例えば、

  • 卵を加える
  • 鮭フレークを混ぜる
  • 鶏そぼろを加える
  • しらすをのせる

など、たんぱく質を一緒に摂れる工夫がおすすめです。

食べやすさはそのままに、栄養を補いやすくなります。

お粥の日は、デザートを追加するなどして、エネルギーとたんぱく質の摂取量を維持するのも工夫の一つです。

「食べられること」が一番大切です

食欲が落ちているときは、

  • ご飯を食べなければ。

と考えすぎる必要はありません。

まずは、食べやすい方法で、無理なく食事を続けることが大切です。

そのうえで、少しずつ栄養を補う工夫を取り入れていくとよいでしょう。

ご家族だから気付けることがあります

お粥に変えてから、

  • 体重が減ってきた
  • 疲れやすそうになった
  • 以前より元気がない

このような変化が見られる場合は、栄養不足が影響している可能性もあります。

気になる場合は、主治医や管理栄養士へ相談してみましょう。

まとめ

お粥は、食べやすく、高齢者にも取り入れやすい食事です。

一方で、ご飯よりエネルギー量が少なくなるため、食事量が減っている方では注意が必要な場合もあります。

お粥にするときは、卵や鮭フレーク、鶏そぼろなどを加えながら、食べやすさと栄養の両方を意識してみましょう。

毎日の食事は、無理なく続けられることが何より大切です。

ご本人の体調や食べる力に合わせて、少しずつ工夫していきましょう。

参考・出典:医療法人静実会 ないとうクリニック 在宅訪問管理栄養士 伊藤清世氏「お食事・栄養の困りごとを解決!明日から使える、お手軽&安心安全な食事提供のコツ」(2026年受講)、日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

※本記事は、伊藤清世氏のウェビナーで学んだ内容を参考に、介護を始めたご家族向けに再構成しています。飲み込みにくさや食事制限がある方は、主治医や管理栄養士などの専門職へご相談ください。