• トイレには自分で行けるけれど、ズボンを上げるのが大変そう
  • 身体を支えるために手すりにつかまると、ズボンを上げるのに片手しか使えない
  • 片麻痺があり、片手でズボンを上げ下げしている。何かコツはない?

このようなお悩みはありませんか。

せたがや介護にも、ご高齢のご家族のズボン選びについて、このようなご相談をいただくことがあります。

今回は、手すりを使いながら片手でズボンを上げ下げする際の工夫について、せたがや介護の作業療法士の知見も交えながらご紹介します。

そもそも、片手でのズボン操作は難しい

トイレでズボンを上げる動作には、

  • 立った姿勢を保つ
  • ズボンをつかむ
  • 腰まで引き上げる
  • 左右や後ろ側を整える

といった、いくつもの動作が必要です。

特に、立った姿勢を保つために手すりにつかまる必要がある場合、ズボンの上げ下げに使えるのはもう片方の手だけになります。

その状態でズボンを腰まで引き上げることは、簡単な動作ではありません。

そこで、身体の使い方・手すりなどの環境・衣類の3つの面から、負担を減らす方法を考えてみましょう。

コツ① 立つ前に、ズボンを膝まで上げる

一つの工夫として、立ち上がる前に、座った状態でズボンをできるだけ膝のあたりまで上げておく方法があります。

ズボンが足元まで下がった状態から立ち上がり、片手だけで腰まで引き上げようとすると、それだけ動作する距離が長くなります。

座っている間にできるだけ上まで引き上げておけば、立ち上がってから必要になる動作を少なくすることができます。

「立ってから全部上げる」のではなく、座ってできるところまでは座った状態で行うという考え方です。

コツ② 縦型の手すりの使い方を見直す

身体の状態によっては、縦型の手すりに身体を寄せて支えることで、両手をズボンの上げ下げに使える場合があります。

また、左右に手すりがある場合には、

  1. 片方の手すりにつかまりながらズボンを上げる
  2. 手を持ち替える
  3. 反対側のズボンを上げる

という方法も考えられます。

ただし、どの方法が安全かは、筋力や麻痺の状態、バランス能力、トイレの広さや手すりの位置などによって異なります。

無理に一人で行うことを目標にするのではなく、安全にできる方法を考えることが何より大切です。

必要に応じて、担当の理学療法士・作業療法士やケアマネジャーなどにも相談してみてください。

ズボンそのものを見直すことも一つの方法

動作やトイレ環境だけでなく、毎日履いているズボンが上げ下げの負担になっていることもあります。例えば、

  • 生地が伸びにくい
  • お尻や太ももで引っかかりやすい
  • ウエストゴムがきつい
  • サイズに余裕がない

といったズボンでは、片手で引き上げることがより難しくなる場合があります。反対に、

  • ストレッチ性がある
  • お尻まわりで引っかかりにくい
  • ウエストが総ゴム
  • 身体に合ったサイズで適度なゆとりがある

といったズボンであれば、上げ下げの負担を減らせる可能性があります。

よく伸びて上げ下げしやすいおすすめのズボン

「おしりスルッとパンツ」という選択肢も

せたがや介護では、ズボンの上げ下げにお悩みの方に「おしりスルッとパンツ」をご提案することがあります。

お尻でズボンが引っかかりにくいよう工夫されており、トイレでのズボンの上げ下げを少しでもしやすくすることを考えたパンツです。

お尻で引っかかりにくいおすすめのズボン

ただし、すべての方に同じズボンが適しているわけではありません。

身体の状態や普段の動作、介助の有無によっては、ストレッチ性の高い別のズボンや、よりゆとりのあるズボンの方が適している場合もあります。

「介護用だからこのズボン」ではなく、その方がどのように生活されているかを考えて選ぶことが大切です。

衣類・動作・環境を組み合わせて考える

片手でズボンを上げにくいと、

  • もっと上げやすいズボンを探さなくては

と考えがちです。もちろん、衣類を変えることで楽になる場合もあります。

一方で、

  • 身体の使い方を工夫する
  • 手すりなどの環境を工夫する
  • 上げ下げしやすい衣類を選ぶ

というように、いくつかの方法を組み合わせることで負担を減らせることもあります。

また、脚や手の筋力、立った姿勢を保つ力などが低下している場合には、衣類や環境を変えるだけでは難しいこともあります。

ご本人がこれまで自分でできていたことを続けたいというお気持ちも大切にしながら、無理のない方法を探していきましょう。

「どんなズボンがいい?」もご相談ください

せたがや介護では、ご高齢の方や介護が必要な方のお洋服についてご相談を承っています。

  • 片手でズボンを上げ下げしている
  • お尻でズボンが引っかかってしまう
  • 車椅子で過ごしている
  • 施設に入居するので、どんなズボンを用意すればいいか分からない
  • 乾燥機に対応した衣類を探している

など、お困りのことがございましたら、お気軽にご相談ください。

身長や体重だけでなく、普段どのようにお着替えされているか、トイレではどのような動作をされているかなども伺いながら、その方の生活に合った衣類を一緒に考えさせていただきます。

衣類だけでは分からないことについては、理学療法士・作業療法士など専門職の知見も参考にしながらご案内しています。

「こんなことを洋服屋さんに聞いてもいいのかな?」ということでも大丈夫です。毎日の生活の中で、お洋服について困っていることがございましたら、せたがや介護までお気軽にご相談ください。

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