「床ずれ」はどうしてできるのでしょうか?
介護をしていると、
- 床ずれに気を付けましょう。
と言われることがあります。
でも、
- なぜ床ずれができるの?
と疑問に思ったことはありませんか?
床ずれは、医療や介護の現場では「褥瘡(じょくそう)」と呼ばれます。
同じ場所に長い時間負担がかかることで、皮膚やその下の組織が傷んでしまう状態です。
皮膚が赤くなっているなど、早い段階で気付いて対策を行うことで、悪化を防げることも少なくありません。
床ずれの一番の原因は「圧迫」です
私たちの体には、常に重力がかかっています。
寝ていても、座っていても、体重は骨が出ている部分に集中しやすくなります。
その状態が長く続くと、皮膚の下を流れる血液の流れが悪くなり、皮膚や組織が傷みやすくなります。
これが床ずれの最も大きな原因です。
「ずれ」や「摩擦」も床ずれの原因に。
床ずれは、圧迫だけで起こるわけではありません。
例えば、ベッドの背もたれを起こしたとき、身体だけが少し下へずれてしまい、皮膚は元の位置に残ったまま引っ張られることがあります。
このような「ずれ」は、皮膚の内側にも負担をかけ、床ずれの原因になることがあります。
また、オムツ交換や移動のときに、皮膚を強くこすってしまうと、「摩擦」によって皮膚が傷つきやすくなることがあります。
「蒸れ」が皮膚を弱くします
汗をかきやすい方や、尿・便失禁がある方では、皮膚が蒸れやすくなることがあります。
皮膚がふやけた状態では、少しの刺激でも傷つきやすくなります。
そのため、皮膚を清潔に保ち、湿った状態が続かないようにすることも大切です。
床ずれができやすい場所
床ずれは、骨が出ている場所にできやすいことが知られています。
例えば、
- お尻(仙骨)
- かかと
- 横向きで寝たときの腰や太ももの外側
また、車いすを利用している方では、お尻の骨(座骨)にも注意が必要です。
ご家族だから気付けることがあります
床ずれは、突然深い傷になるわけではありません。
最初は、皮膚が赤くなることがあります。
- いつも同じ場所が赤い。
- 赤みがなかなか消えない。
そんな変化に気付いたら、早めに医療・介護の専門職へ相談しましょう。
早い段階で対応することで、悪化を防げることがあります。
まとめ
床ずれは、「圧迫」「ずれ」「摩擦」「蒸れ」などが重なって起こりやすくなります。
一番大切なのは、同じ場所に負担がかかり続けないようにすることです。
毎日お世話をしているご家族だからこそ、皮膚の小さな変化に気付けることがあります。
- 少し赤くなっているかも。
そんな小さな気付きが、床ずれの予防につながることもあります。
参考・出典:日本褥瘡学会「褥瘡予防・管理ガイドライン(第4版)」、東北福祉大学 健康科学部 リハビリテーション学科 准教授 浮田徳樹氏「褥瘡予防のための福祉用具活用とポジショニング ~臥位と座位のチェックポイント~」(2026年受講)
※本記事は、浮田徳樹氏のウェビナーで学んだ内容を参考に、介護を始めたご家族向けに再構成しています。床ずれが疑われる場合や皮膚の赤みが続く場合は、早めに医療・介護の専門職へご相談ください。



